
面接対策サイトや就活本を見ていると、つい「正しい答え」を丸暗記したくなりますよね。
しかし、現役の面接官として断言します。テンプレ回答は、99%見抜かれています。しかも、見抜かれた瞬間に「この人、うちじゃなくてもいいんだな」と思われてしまいます。
この記事では、実際に面接現場で「またこれか…」と感じたテンプレ回答と、その改善方法を解説します。
読むだけで、あなたの答えが一気に「生きた言葉」に変わります。
なぜテンプレ回答は見抜かれるのか?
面接官は1日に何十人も見ます。当然、同じようなフレーズを何百回も耳にします。だからこそ、テンプレ回答は言い回しの時点で既視感があるんです。
さらにテンプレは、エピソードが薄く、感情の温度が低いのが特徴。
「志望動機は御社の成長性に魅力を感じたからです」と言われても、「で、あなた自身の話は?」と心の中で突っ込みます。
面接官がうんざりするテンプレ回答 例5選
1. 「御社の成長性に魅力を感じました」
→ 一見ポジティブですが、どの企業にも使えます。具体的な数字や事例、自分との接点がないため、響きません。
改善例
「御社の○○という新規事業に興味を持ちました。私も大学時代に□□の活動で新しいサービス立ち上げに関わった経験があり、その過程でお客様の声を形にするやりがいを感じました。」
2. 「チームワークが得意です」
→ 誰でも言えます。しかも証拠がないと「本当に?」で終わります。
改善例
「ゼミ活動でメンバー10人をまとめ、卒業論文の共同発表を成功させました。その際、意見が対立したときは中立的な立場で調整役を務め、全員が納得できる方向に導きました。」
3. 「人と接するのが好きです」
→ 面接官の頭の中:「それで?」です。
改善例
「接客のアルバイトで、常連のお客様の名前や好みを覚え、来店時に声をかけるようにしていました。その結果、『あなたに会うのが楽しみ』と言っていただける関係を築けました。」
4. 「何事も最後までやり抜きます」
→ 精神論だけでは伝わりません。
改善例
「学園祭の企画リーダーとして、当日までの2カ月間で30社に協賛依頼を行いました。最初は10社連続で断られましたが、提案資料を改善し、最終的に8社から協賛を得られました。」
5. 「御社で自分を成長させたいです」
→ 会社は学校ではありません。成長意欲は大切ですが、相手へのメリットが見えないと自己中心的に映ります。
改善例
「御社の○○部門で、これまでの□□経験を活かしつつ、新しい△△スキルを身につけたいと考えています。その過程で成果を出し、事業成長に貢献したいです。」
テンプレを脱する3つの方法
- エピソードを必ず入れる
「何を言ったか」より「何をやったか」。数字や固有名詞を使うとリアルになります。 - 自分ごとに落とし込む
企業の情報をコピペするのではなく、「だから自分はこうしたい」とセットで語る。 - 感情を乗せる
「嬉しかった」「悔しかった」など、自分の感情を入れると記憶に残ります。
面接官の本音
テンプレ回答は、受け答えの「安全運転」ではありますが、面接官の心は動きません。
逆に、多少ぎこちなくても、自分の言葉で語る人の方が印象に残ります。
まとめ
- テンプレ回答は9割以上バレる
- エピソード・自分ごと・感情をセットにする
- 相手企業専用の回答を用意する
面接は「正解」を探す場ではなく、「あなたらしさ」を見せる場です。
次の面接では、今日の内容を参考に、自分だけのオリジナル回答を用意してみてください。