
面接中、面接官がせっせと手元にメモを取っているのを見たことはありませんか?
「今の答え、良かったのかな?」
「何かマイナスなことを書かれた?」
そんな風に気になって、話に集中できなくなる人も少なくありません。
結論から言うと、面接官のメモの取り方には、ある程度パターンがあります。
もちろん絶対的な合否判断がその場で書かれているわけではありませんが、面接官としての経験から「傾向」を読み取ることはできます。
今回は、面接官がどんな時にどんなメモを取り、そこから見える合否のサインを解説します。
1. メモの目的は「評価」だけじゃない
面接官がメモを取る理由は、評価点をつけるためだけではありません。
主な目的はこの3つです。
- 応募者の回答を後で正確に記録するため
- 面接後の社内共有用に、特徴や印象を残すため
- 気になった点を掘り下げるための質問を準備するため
つまり、メモを取られたからといって「減点された」とは限りません。
むしろ、あなたの話をちゃんと記録してくれている証拠とも言えます。
2. プラス評価のメモの特徴
面接官のメモの中で、好印象のサインが出ている場合、次のような傾向があります。
- 話の途中でうなずきながら、短いキーワードを書き留める
→ 「今のエピソード、評価ポイントだな」と感じていることが多いです。 - メモのあとに目線を上げて笑顔や頷きがある
→ ポジティブに受け取っている可能性が高いです。 - 太字や○印で囲む動き
→ 面接後に振り返る際の「推しポイント」として残しています。
例:
あなた「アルバイトで新人教育を担当し、ミスを30%減らしました」
面接官(メモに“新人教育・成果”と書いて○で囲む)
これは完全にプラスの合図です。
3. マイナス評価のメモの特徴
逆に、少し注意が必要なパターンもあります。
- 長文を書き続ける
→ ネガティブな点やリスク要素を、後で正確に共有するための詳細メモ。 - 質問直後に下を向いて長く書く
→ 予想外の回答や懸念点を整理している可能性があります。 - 質問が増える
→ メモを見返して「ここは掘り下げた方がいい」と感じた時。これは必ずしも不合格サインではないですが、慎重に見極められている証拠です。
4. 「中立」のメモも多い
面接官のメモの多くは、実は合否に直結しない「中立的記録」です。
例えば:
- 学歴や職歴の正確な表記
- 話に出てきた企業名や数字
- 趣味や特技などの雑談情報
これらは選考後に他の面接官と情報共有するための材料で、プラスでもマイナスでもない記録です。
5. メモから合否を判断しようとしない方がいい理由
確かに、経験を積めば「このメモは多分プラス」と見抜けることはあります。
しかし、面接の最中にそれを気にしすぎると、集中力が落ち、回答の質が下がります。
面接官のメモは、あくまで面接官の仕事の一部。受ける側としては「良い話をしているときはメモが増える」くらいの認識にとどめた方が、パフォーマンスは上がります。
6. メモを取られるときの心構え
- ネガティブな妄想をしない
→ メモは単なる記録。悪いことを書かれているとは限らない。 - 重要なエピソードは数字や具体例で伝える
→ 面接官がメモしやすくなり、記憶にも残る。 - メモを取られている間も表情を保つ
→ 下を向いている間こそ、あなたの表情は意外と見られています。
まとめ
面接官のメモは、
- プラスのサイン:短いキーワード+頷きや笑顔
- マイナスのサイン:長文メモや質問の増加
- 中立のメモ:事実や数字の記録
…と大きく3種類に分けられます。
しかし、本当の評価は面接が終わってからチームで議論して決まります。
その場で書かれたメモだけで合否が決まることは、実はほとんどありません。
最後に
面接官のメモを気にしすぎると、本来のパフォーマンスが発揮できません。
むしろ「ここはメモさせるぞ!」という意識で、自分の強みを具体的に語る方が効果的です。
メモは評価の証。
面接中にペンが動く瞬間こそ、自分の魅力が相手に届いているタイミングかもしれません。