
「面接になると緊張で声が震える…」
「手のひらが汗だらけで、原稿も持てない…」
「あがり症すぎて、第一声から詰まってしまう…」
これ、面接官として本当にたくさんの方から聞く悩みです。
しかも本人は「堂々とできる人」と「自分」の間に、とてつもない差があるように感じています。
でも、ちょっと冷静に考えてほしいのです。
堂々として見える人=緊張していない人、ではありません。
むしろ私から見ると、堂々とした人の多くも緊張しています。
違いは「緊張を隠す術」を知っているかどうか。
今回は、あがり症でも相手からは堂々として見えるための3つのテクニックを、現役面接官の経験から紹介します。
1. 呼吸を支配する
緊張すると呼吸が浅くなり、声が高く、速くなります。
そして浅い呼吸は、脳にも酸素が行きにくくなり、余計に焦る…という悪循環。
そこで使えるのが、面接前〜最初の一言の直前までに行う「4秒吸って、4秒止めて、4秒吐く」呼吸法。
やり方は簡単です。
- 鼻から4秒かけて吸う
- そのまま4秒息を止める
- 口から4秒かけて吐く
これを3セットやるだけで、脳波が落ち着き、声のトーンも安定します。
これをやることで、本番では驚くほど落ち着いた印象を与えることができます。
2. 最初の5秒に「勝ちパターン」を仕込む
あがり症の人がつまずきやすいのは、冒頭の数秒。
ここで声が裏返ったり詰まったりすると、「あ、やっぱり緊張してる」と本人の頭がパニックになります。
そこで重要なのは、最初の一言を完全にテンプレ化しておくことです。
例えば自己紹介なら、
「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。○○と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」
この文章を、息継ぎや抑揚まで決めて、何十回も練習します。
ポイントは、スムーズに言えたら自分の中で「勝ちパターン」認定すること。
この「勝ちパターン」があると、脳は「いつも通りできた」と錯覚し、その後も安定して話せる確率が上がります。
3. 堂々見えする「見た目の錯覚」を使う
人間は意外と、見た目や所作で印象を判断します。
あがり症の人でも、次の3つを意識するだけで堂々と見える錯覚を作れます。
- 背筋をまっすぐにする
→ 背中が丸まると、自信がなさそうに見える。 - 視線を少し上めに保つ
→ 相手の眉間あたりを見ると、目が泳いでいるように見えない。 - 間をゆっくり取る
→ あえて1〜2秒の間を入れることで、落ち着いて見える。
特に「間」は魔法みたいな効果があります。
あがり症の人は早口になりがちですが、1秒止まるだけで堂々感が倍増します。
4. あがり症でも面接官に好印象な人の共通点
実は、あがり症でも面接で評価される人には共通点があります。
それは、「緊張していても最後まで聞き取りやすい」ということ。
多少声が震えていても、言葉がはっきりしていれば、面接官は「この人は誠実に話している」と受け取ります。
逆に、落ち着いて見える人でも、声が小さくて聞き取れないと「自信がない」と思われやすいです。
だからこそ、
- 声量を保つ
- 一文を短めに区切る
- 目線を切らさない
この3つをセットで意識すると、あがり症が目立ちにくくなります。
まとめ
あがり症でも堂々と見せるためには、
- 呼吸を支配して体の緊張をゆるめる
- 最初の5秒を勝ちパターン化する
- 見た目の錯覚で堂々感を演出する
この3つを組み合わせれば、「緊張していない風」の演出は誰でも可能です。
面接官はロボットではないので、「緊張しているから減点」ということは基本ありません。
むしろ、緊張していても誠実に話す姿勢はプラス評価になります。
大事なのは、「あがっても見た目は堂々」に見せること。
これさえできれば、本番で緊張しても十分に好印象を残せます。