
就活生の多くは「何を話せば受かるのか」を気にします。
しかし、実際の面接では 「この人は採用できない」と判断されるポイントもはっきり存在します。
私はIT企業で採用に関わっていますが、面接の中で「この人は厳しいかもしれない」と感じる共通点があります。
もちろん一つだけで不合格になるわけではありません。
ただし、いくつか重なると評価は大きく下がります。
今回は、面接官の視点で「落とす可能性が高い人の特徴」を紹介します。
① 志望動機が「社会貢献」だけの人
「社会に貢献できる仕事がしたいです」
この志望動機はとても多いです。
もちろん社会貢献自体は素晴らしい価値観です。しかし、面接ではこれだけだと評価が高くなりません。
理由はシンプルで、企業はボランティア団体ではなく 事業を通して価値を生み出す組織だからです。
面接官が知りたいのは
・なぜIT業界なのか
・なぜこの会社なのか
・自分はどんな価値を出せるのか
という点です。
社会貢献だけだと、「他の会社でもいいのでは?」という印象になります。
例えばIT企業であれば
・システムで社会の課題をどう解決したいのか
・どんな分野に興味があるのか
まで話せると説得力が出ます。
社会貢献は 志望動機の“入り口”としては良いですが、それだけで終わると弱いというのが面接官の本音です。
② チームで浮きそうな人
ITエンジニアは一人で黙々と作業するイメージを持たれがちですが、実際は チームで進める仕事です。
システム開発では
・プロジェクトマネージャー
・設計担当
・プログラマー
・テスター
など、複数人で役割を分担して仕事を進めます。
そのため面接官は
「この人と一緒に働くイメージが湧くか」
をかなり見ています。
例えば面接の中で
・自分の話ばかりする
・相手の話を遮る
・他人の意見を否定する
といった態度が見えると、チームワークに不安を感じます。
能力が高そうでも 「現場でトラブルになりそう」と思われると採用は難しくなります。
企業は優秀な人よりも チームで力を発揮できる人を求めることが多いのです。
サークルに入らず、中高の部活も個人競技系で、周りに相談しないで自分で解決する傾向の人は、
チームになじめないかもという懸念から、敬遠しがちになります。
③ 思考が固く柔軟性が感じられない人
IT業界は変化がとても早い業界です。
新しい技術が次々と生まれ、開発手法も常に進化しています。
そのため現場では 柔軟に考え方を変えられる人が求められます。
面接で評価が下がるのは、例えばこんなケースです。
・自分の考えに固執してしまう
・別の視点を受け入れない
・指摘に対して防御的になる
こうした姿勢が見えると、「この人は現場で成長しにくいかもしれない」と感じます。
実際のプロジェクトでは
・仕様変更
・技術変更
・方針変更
が頻繁に起こります。
そのときに重要なのは 「正しい答えにこだわること」ではなく「状況に合わせて考えること」です。
面接では、過去の経験を聞く質問の中で
「状況が変わったときどう対応したか」
を見ていることも多いです。
柔軟に考えられる人は、IT業界では非常に評価されます。
④ 履歴書と話の内容が一致していない人
最近増えているのがこのパターンです。
履歴書はとても綺麗に書かれているのに、面接で話を聞くと内容が一致しないケースです。
背景には AIで文章を作っている学生の増加があります。
AI自体は便利なツールですが、問題は
自分の言葉で説明できないことです。
面接官は履歴書を読んだうえで
「この経験について詳しく聞こう」
と質問を用意しています。
そこで
・具体的なエピソードが出てこない
・話が曖昧になる
・深掘りに答えられない
となると、「本当にこの経験をしたのか?」という疑問が生まれます。
履歴書は 面接のスタート地点です。
綺麗な文章を書くことよりも、
自分の経験を自分の言葉で語れることの方がはるかに重要です。
⑤ 面接で目が合わない人
面接で意外と多いのが、ほとんど目が合わない人です。
ずっと下を向いていたり、オンライン面接でカメラを見ていなかったりすると、面接官は少し不安を感じます。
なぜなら、目線は コミュニケーションの基本だからです。
ITエンジニアでも
・顧客との打ち合わせ
・社内ミーティング
・チームでの議論
など、人と話す機会は多くあります。
そのため面接では
「この人は普通にコミュニケーションが取れるか」
という点も見ています。
ずっと目が合わないと
・自信がなさそう
・人と話すのが苦手そう
という印象になりやすいです。
ずっと見つめ続ける必要はありませんが、
質問を聞くときや答えるときに目線を合わせるだけでも印象は大きく変わります。
⑥ 業界研究が浅い人
面接官は、学生の業界理解も見ています。
例えば
「IT業界を志望した理由は?」
という質問に対して
・将来性があるから
・成長産業だから
だけだと、少し弱い印象になります。
IT業界といっても実際は
・SIer
・Web企業
・自社サービス企業
・コンサル系
などさまざまなタイプがあります。
その中で
・どんな仕事に興味があるのか
・どんな分野に関わりたいのか
まで話せると説得力が出ます。
面接官は
「この人はちゃんと業界を理解しているか」
を見ています。
研究が浅いと、どうしても
なんとなくITを志望している人
に見えてしまうのです。
⑦ 会話のキャッチボールができない人
面接はスピーチではなく 会話です。
しかし中には、会話のキャッチボールがうまくできない人もいます。
例えば
・質問と違うことを話す
・一方的に長く話す
・話がどんどん脱線する
といったケースです。
面接官は
「この人は現場で会話が成立するか」
を見ています。
ITの仕事では
・要件のヒアリング
・仕様の確認
・チーム内の相談
など、コミュニケーションがとても重要です。
そのため、会話が噛み合わないと
仕事のイメージが湧きにくくなります。
ポイントはシンプルで
質問 → 結論 → 理由 → 具体例
という順で答えることです。
これだけで、かなり話しやすくなります。
⑧ 清潔感に不安がある人
面接では第一印象も大切です。
見ているポイントは
・髪型
・服装
・姿勢
など、基本的な部分です。
清潔感がないと
「この人をお客様の前に出せるだろうか」
という不安が生まれます。
IT企業でも
・顧客との打ち合わせ
・プロジェクト説明
などの場面があります。
そのため、最低限の身だしなみは重要です。
高い服を着る必要はありません。
大切なのは
「きちんとしている印象」
です。
例えば
・髪を整える
・シャツをきれいにする
・姿勢を正す
こうした基本だけでも、印象は大きく変わります。
私たちの仕事は、情報サービス業、そう、サービス業だからです。
⑨ 話が長く結論が見えない人
面接でよくあるのが、話が長くなりすぎるケースです。
例えば
・前提が長い
・結論が最後まで出てこない
・途中で話が変わる
と、面接官は内容を理解するのが大変になります。
IT業界では
・報告
・説明
・資料共有
など、簡潔に話す能力が重要です。
そのため面接でも
「この人は分かりやすく説明できるか」
を見ています。
おすすめの話し方は
結論 → 理由 → 具体例
です。
例えば
「私の強みは継続力です。理由は〜」
という形にすると、面接官も理解しやすくなります。
話の構造を意識するだけで、面接の印象はかなり良くなります。
⑩ メンタルが弱そうな人
IT業界はプロジェクト型の仕事です。
そのため
・納期
・トラブル
・仕様変更
など、プレッシャーがかかる場面もあります。
面接官が気にしているのは
困難にどう向き合う人か
という点です。
例えば過去の経験を聞いたときに
・すぐ諦めた
・人のせいにした
という話ばかりだと、不安を感じます。
逆に
・試行錯誤した
・周囲に相談した
・改善した
というエピソードがあると評価は上がります。
重要なのは、強いメンタルではなく
困難に向き合う姿勢です。
⑪ 他者へのホスピタリティがない人
ITは技術職ですが、同時に サービス業でもあります。
システムは誰かの課題を解決するために作られます。
そのため
・相手の立場で考える
・相手の困りごとを理解する
という姿勢が重要です。
面接では
・アルバイト経験
・チーム活動
などの話から、人への向き合い方を見ています。
例えば
「自分の成果だけを話す」
人よりも
「周囲のために行動した」
人の方が評価されることが多いです。
ITエンジニアも 人の役に立つ仕事です。
その意識があるかどうかは、面接でも伝わります。
⑫ 物事を多方面から考えられない人
ITの仕事は「考える仕事」です。
例えば
・問題の原因分析
・システム設計
・改善提案
など、多くの場面で思考力が求められます。
そのため面接では
「この人はどれくらい考えているか」
も見ています。
例えば
・一つの視点しかない
・理由が浅い
・背景を考えていない
と感じると、評価は上がりにくいです。
逆に
・別の可能性を考える
・複数の視点で説明する
人は思考力が高く見えます。
ITエンジニアにとって重要なのは
正解を知っていることではなく、考える力です。
まとめ|面接で評価されるのは「一緒に働く姿が想像できるか」
ここまで、IT企業の面接で評価が下がりやすい人の特徴を12個紹介しました。
改めて振り返ると、どれも特別な能力ではなく
「社会人として一緒に働けるかどうか」 に関わるポイントばかりです。
面接官は、学生のスキルだけを見ているわけではありません。
むしろ重視しているのは
・この人とチームで働けそうか
・コミュニケーションが取れそうか
・困難に直面しても前向きに取り組めそうか
といった 仕事をするうえでの基本的な姿勢です。
逆に言えば、面接で落ちる理由の多くは「能力不足」ではありません。
志望動機の深さ、会話の分かりやすさ、相手への配慮など、少し意識するだけで改善できるポイントがほとんどです。
また、面接は「完璧な答え」を求められている場ではありません。
大切なのは、自分の経験をもとに 自分の言葉で考えを伝えることです。
履歴書をきれいに作ることや、模範回答を覚えることよりも、
「なぜそう思ったのか」「どんな経験をしてきたのか」を自分の言葉で語れる人の方が、面接では高く評価されます。
就活ではどうしても「受かる答え」を探してしまいがちですが、
面接官が本当に見ているのは その人の人柄や思考のプロセスです。
今回紹介したポイントを意識しながら準備すれば、面接の印象は大きく変わります。
ぜひ参考にして、自分らしい言葉で面接に臨んでみてください。


