IT企業の面接官が実際に見ていること15選

就活生の多くは「面接では何を見られているのか」を正確には理解していません。
自己PRや志望動機ばかりを準備してしまい、本当に評価されるポイントを外してしまうことも少なくありません。

しかし実際の面接では、面接官は単に話の内容だけを聞いているわけではありません。
その人の考え方、姿勢、仕事への向き合い方など、さまざまな要素を総合的に見ています。

この記事では、IT企業の採用に関わっている立場から、面接で実際に見ているポイントを紹介します。
就活本や一般的な対策記事ではあまり語られない、採用担当のリアルな視点として参考にしてみてください。


① 大学で真面目に勉強してきたか

IT業界は、入社して終わりの仕事ではありません。むしろ入社してからがスタートであり、新しい技術やツール、開発手法を継続して学び続ける必要があります。

そのため、学生時代にどのように学びに向き合ってきたのかは、面接官にとって重要な判断材料になります。

もちろん、成績がすべてではありません。成績が多少高くなくても、何かに継続して取り組んできた経験があれば評価されることも多いです。

例えば、ゼミの研究テーマに真剣に向き合った経験や、レポートを工夫して作成した経験なども、学習姿勢を見る材料になります。

面接では「学生時代に頑張ったこと」や「ゼミの内容」などを質問することがありますが、その背景には「この人は地道な努力を続けられる人か」という視点があります。

ITの仕事は、一つの問題を何時間も考え続けることも珍しくありません。そのため、コツコツと学び続ける姿勢がある人かどうかは、非常に重要なポイントになります。


② メンタルが弱すぎないか

IT業界は華やかなイメージを持たれることもありますが、実際の仕事ではプレッシャーがかかる場面もあります。

納期が迫っている中で問題が発生したり、思うようにプログラムが動かなかったりすることも珍しくありません。そうした状況の中で、精神的にすぐに落ち込んでしまう人や、ストレスに極端に弱い人だと仕事を続けることが難しくなる可能性があります。

そのため面接では、「これまでに困難だった経験」や「失敗した経験」などを聞くことがあります。これは単にエピソードを聞きたいわけではなく、その人がどのように困難に向き合い、どう乗り越えてきたのかを知るためです。

例えば、失敗したときにすぐに諦めてしまうのか、それとも原因を分析して改善しようとするのか。この違いは仕事において非常に大きな差になります。

面接官は話の内容だけでなく、困難に対する考え方や姿勢を通して、その人のメンタルの強さや粘り強さを見ています。


③ 人に相談できるタイプか

ITエンジニアの仕事は、一人で黙々と作業するイメージを持たれることがあります。しかし実際の現場では、チームで仕事を進めることがほとんどです。

分からないことやトラブルが発生したときに、周囲と相談しながら解決していく場面も多くあります。そのため、困ったときに一人で抱え込んでしまうタイプの人は、現場でトラブルを大きくしてしまう可能性があります。

問題が小さいうちに相談すればすぐ解決できたことでも、抱え込んでしまうことで納期に影響が出てしまうこともあります。

面接では、チームで取り組んだ経験や、困難に直面したときの行動について質問することがあります。そこで「誰にも相談せずに一人で頑張りました」という話ばかりだと、少し心配になることもあります。

もちろん主体性は大切ですが、必要なときに周囲に相談できる柔軟さも重要です。面接官はそのバランスを見ています。


④ ITに興味があり自分で調べているか

IT業界を志望する学生は多いですが、その理由は人それぞれです。「将来性がありそうだから」「なんとなく興味があるから」といった理由だけで志望している人も少なくありません。

しかし面接官としては、本当にこの分野に興味を持っているのかを知りたいと考えています。

そのため、ITに関して自分で調べたことや、実際に触れてみた経験があるかどうかは重要なポイントになります。例えば、簡単なプログラミングを試してみた、IT関連のニュースを読んでいる、技術トレンドを調べているなど、小さなことでも構いません。

特別に高度な知識が必要なわけではありませんが、興味があれば自然と調べたり試したりするものです。面接ではそうした行動の有無から、その人の関心の強さを感じ取ることができます。

本当に興味がある人は、話を聞いていても熱量が伝わってくるものです。


⑤ 目線や視線が不自然ではないか

面接では、話の内容だけでなく態度や表情も見られています。特に視線は、その人の印象を大きく左右する要素の一つです。

極端に目線が落ち着かず、常に視線が動いている場合、不安そうな印象を持たれてしまうことがあります。

もちろん面接は緊張する場なので、多少視線が動くのは自然なことです。しかし、質問に答えるときに目線が全く合わなかったり、落ち着きがなかったりすると、「この人は人と話すことに慣れていないのかもしれない」と感じることもあります。

ITエンジニアであっても、人とコミュニケーションを取る機会は多くあります。チームメンバーや顧客と話す場面もあるため、基本的なコミュニケーションが取れるかどうかは重要です。

面接官は話の内容だけでなく、その人がどのような態度で話しているかも自然と見ています。


⑥ 顧客の前に出せるか

ITエンジニアというと、パソコンに向かって黙々と作業をする仕事というイメージを持っている人も多いかもしれません。しかし実際の仕事では、お客様と直接コミュニケーションを取る場面が少なくありません。

システムの要件を確認したり、進捗を説明したり、トラブルの状況を共有したりと、エンジニアであっても対話の機会は多くあります。

そのため面接では、「この人を顧客の前に出しても大丈夫か」という視点を持ちながら話を聞いています。話し方が極端に乱暴ではないか、相手の話をきちんと聞けるか、基本的な礼儀が身についているかなど、細かな部分も印象として残ります。

特別に話が上手である必要はありません。しかし、相手に対して誠実に向き合う姿勢や、落ち着いてコミュニケーションを取れる雰囲気があるかどうかは大切です。

ITの仕事はチームで進めることが多く、社内外の人と関わる機会も多いため、人として信頼できる印象を持てるかどうかは採用判断の一つのポイントになります。


⑦ 計画性はあるか

ITの仕事では、スケジュール管理が非常に重要です。システム開発には納期があり、複数の工程が連動しながら進んでいきます。一人の遅れが全体の進行に影響を与えることもあるため、自分の作業を計画的に進める力は欠かせません。

そのため面接では、目標を立てて取り組んだ経験や、計画を立てて行動した経験などをよく聞きます。

例えば、資格取得のために勉強計画を立てた経験や、ゼミや研究を進める中でスケジュールを意識して取り組んだ経験なども評価の対象になります。

重要なのは、完璧な計画を立てることではありません。むしろ、計画通りに進まなかったときにどう修正したのかという点も見ています。

計画を立てる力と、それを柔軟に調整する力の両方がある人は、仕事でも安定して成果を出しやすい傾向があります。

面接ではそうした行動の背景を通して、その人の計画性を見ています。


⑧ 物事を新しい視点で見ることができるか

IT業界は変化のスピードが非常に速い業界です。新しい技術や開発手法が次々と登場し、数年前の常識がすぐに変わることもあります。

そのため、既存のやり方だけに固執するのではなく、新しい視点で物事を考える柔軟さが求められます。

面接では、課題に対してどのように考えたのか、どんな工夫をしたのかといった話を聞きながら、その人の思考の特徴を見ています。同じ経験でも、人によって捉え方は大きく異なります。

問題をそのまま受け止めるだけなのか、それとも別の角度から考えて改善しようとするのかによって、成長の可能性も変わってきます。

ITの仕事では、既存の仕組みを理解しながらも、より良い方法を考える姿勢が重要になります。

そのため面接では、特別な知識よりも「どのように考える人なのか」という点を重視しています。

柔軟な視点を持っている人は、変化の多い環境でも適応しやすいと感じることが多いです。


⑨ 本当にITがやりたいのか

近年はIT業界の人気が高まり、「将来性があるから」「安定していそうだから」といった理由で志望する学生も増えています。もちろん将来性は大切な要素ですが、それだけでは長く続けることは難しい場合もあります。

ITの仕事は、地道な作業や試行錯誤の連続です。プログラムが思うように動かず、何時間も原因を探すこともあります。

そうした作業を苦痛ではなく「面白い」と感じられるかどうかが、この仕事に向いているかどうかの一つのポイントになります。

面接では、ITに興味を持ったきっかけや、どのような点に魅力を感じているのかをよく聞きます。表面的な理由ではなく、その人なりの言葉で話しているかどうかが大切です。

本当に興味がある人は、自然と具体的な話が出てきます。面接官はそうした部分から、その人の志望度や本気度を感じ取っています。


⑩ ITの仕事を理解しているか

ITエンジニアという職業には、さまざまなイメージがあります。しかし実際の仕事内容は、想像しているものと違う場合も少なくありません。

システム開発は、派手な作業よりも地道な作業の積み重ねで成り立っています。

そのため面接では、「ITエンジニアの仕事をどのように理解していますか」といった質問をすることがあります。これは知識量を試しているわけではなく、どれくらい現実的な理解をしているかを見るための質問です。

例えば、チームで開発を進めること、仕様を細かく確認すること、テストや修正を繰り返すことなど、基本的な仕事の流れを理解している人は、入社後のギャップが少ない傾向があります。

業界研究や企業研究を通して仕事のイメージを持っている人は、面接でもその理解が自然に伝わってきます。


⑪ 話が長すぎないか(結論から話せるか)

面接では話の内容だけでなく、話し方の構造も見ています。特にIT業界では、結論から分かりやすく説明できる力が非常に重要です。

プロジェクトの現場では、限られた時間の中で状況を報告したり、問題点を共有したりする必要があるためです。

そのため面接でよくあるのが、話が長くなりすぎてしまうケースです。

質問に対して一生懸命説明しようとして、前提から細かく話してしまう人も多いですが、聞き手にとっては要点が分かりにくくなってしまいます。

面接官が理想的だと感じるのは、まず結論を伝え、そのあと理由や具体例を説明する話し方です。

例えば「私が学生時代に最も力を入れたのは〇〇です」と最初に結論を示すだけで、聞き手は話の全体像を理解しやすくなります。

ITエンジニアの仕事では、状況を簡潔に整理して説明する力が求められます。

そのため面接では、エピソードの内容だけでなく、どのように話を組み立てているのかも自然と見ています。


⑫ 嘘をついていないか

面接では、思っている以上に「話の一貫性」を見ています。志望動機や自己PR、学生時代の経験など、複数の話を聞いていく中で、内容に違和感がないかを自然と確認しています。

例えば、ITへの興味を強く語っているにもかかわらず、具体的な話になると全く説明できない場合などは、「本当に興味があるのだろうか」と感じることもあります。

また、エピソードの詳細を質問したときに急に話が曖昧になると、少し不自然な印象を持たれてしまうこともあります。

もちろん、完璧な回答を求めているわけではありません。多少言葉に詰まることがあっても、正直に話している人の方が信頼できると感じることが多いです。

面接では、上手に話すことよりも、その人の考え方や人柄を知ることの方が重要だからです。

そのため、無理に話を盛ったり、作り話をしたりする必要はありません。自分の経験を整理し、ありのままを丁寧に伝えることが、結果的には最も評価されやすい方法になります。


⑬ 学ぶ姿勢があるか

IT業界では、技術の進化が非常に速いため、常に新しい知識を学び続ける姿勢が求められます。

大学で学んだ内容だけで仕事が完結することはほとんどなく、入社後も継続的に勉強していく必要があります。

そのため面接では、「この人は学び続けるタイプなのか」という点をよく見ています。

資格の勉強や自主的な学習だけでなく、何かに継続して取り組んできた経験も重要な判断材料になります。

例えば、アルバイトでも部活動でも、長く続けてきた経験にはその人の姿勢が表れます。困難があっても続けてきた経験がある人は、仕事でも粘り強く取り組む傾向があると感じることが多いです。

ITの世界では、分からないことに出会うのが当たり前です。そのときに自分で調べ、学びながら前に進める人は成長しやすいと感じます。

面接では、そうした学習姿勢があるかどうかも一つのポイントとして見ています。


⑭ コミュニケーションのキャッチボールができるか

面接では、回答の内容だけでなく「会話として成立しているか」も重要なポイントです。

ITエンジニアはパソコンに向かう仕事というイメージがありますが、実際の現場ではチームメンバーや顧客とのコミュニケーションが非常に多く発生します。

仕様の確認や進捗共有、問題の相談など、日常的に会話を通じて仕事を進めていきます。

そのため面接では、質問に対して適切に答えられているか、会話の流れを理解できているかといった点も見ています。

例えば、質問の意図と少しずれた回答を続けてしまう場合や、一方的に話し続けてしまう場合などは、コミュニケーションに不安を感じることがあります。

逆に、質問の意図を理解しながら落ち着いて答えられる人は、それだけで良い印象を持たれることが多いです。

特別に話が上手である必要はありませんが、相手の話を聞き、適切に返すという基本的なキャッチボールができることは、仕事をする上でも重要な能力です。

面接はその人のコミュニケーションスタイルを知る場でもあるため、自然な会話ができているかどうかは意外と大きな評価ポイントになります。


⑮ 素直さがあるか

IT業界では、新人の段階で完璧な知識やスキルを持っている人はほとんどいません。そのため企業が重視するのは、最初からできる人よりも「成長できる人」です。

そして成長できる人に共通しているのが、素直さです。

仕事を始めると、先輩や上司からアドバイスを受ける場面が多くあります。そのときに、指摘を素直に受け止めて改善できる人は成長が早い傾向があります。

一方で、アドバイスを受け入れられない人や、自分の考えに固執しすぎる人は、なかなか成長できないこともあります。

面接では、これまでの経験を聞く中で、その人がどのようにアドバイスを受け止めてきたのかを自然と見ています。

例えば、失敗した経験をどのように振り返っているか、周囲からの助言をどう活かしたのかといった話の中に、その人の姿勢が表れます。

素直さというのは特別なスキルではありませんが、仕事をする上では非常に大切な要素です。企業側としても、入社後にしっかりと学び、周囲と協力しながら成長していける人かどうかという視点で面接を行っています。


まとめ

IT企業の面接では、特別なスキルや華やかな経験だけを見ているわけではありません。

実際には

・学ぶ姿勢
・メンタルの安定
・周囲と協力できる力
・ITへの興味
・仕事への理解

といった、人としての基礎的な部分を総合的に見ています。

就活生の中には「すごいエピソードがない」と悩む人もいますが、大切なのは経験の大きさではありません。その経験の中で何を考え、どのように行動してきたのかを整理することが重要です。

面接では、その人の考え方や姿勢は意外と伝わるものです。準備をする際は、表面的な回答を覚えるよりも、自分の経験を振り返りながら言葉にしておくことをおすすめします。

プロフィール
この記事を書いた人
パパダンゴ

はじめまして!
当ブログ「天職カツ丼ブログ」を運営しているパパダンゴです。

私は現在、IT企業の人事マネージャーとして、これまで多くの学生の面接に関わってきました。現在も年間200名以上の方に面接をしています。
面接官としての経験を活かし、「受かる答え・落ちる理由・志望動機の作り方」など、就活の本音を分かりやすく解説しています。

学生の多くは、何を準備すればいいか分からず不安を抱えています。
このブログでは、面接官目線で情報を整理し、IT業界未経験者でも挑戦しやすいように解説しています。

■ブログで発信していること
・未経験からIT業界に入る方法
・T業界の職種解説
・志望動機の作り方
・自己分析のやり方
・SPI、Web-CABなどの適性検査対策
・面接で評価されるポイント

すべて、採用現場のリアルな視点をもとにしています。

■人柄・価値観
人が安心して挑戦できる「場」を作ることが好きです。
誰かが一歩踏み出すとき、その背中を少し押せるような情報を届けたいと思っています。
MBTIは INFJ(提唱者型) で、人の成長や可能性に関わることに喜びを感じます。

就活は不安や迷いが多いものです。
このブログが少しでも、皆さんの「次の一歩」を考えるヒントになれば嬉しいです。

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