
「面接官がずっとメモを取っていた。これって良いサイン?悪いサイン?」
「ほとんどメモされなかった。落ちたかも……」
面接後、こんな不安を抱えて帰路についた経験はありませんか?
実は、面接官のメモの取り方には、採用・不採用に関わる無意識のサインが隠れていることがあります。
私はIT企業の人事・採用担当として、これまで数百名以上の就活生と面接をしてきました。その経験から言うと、「面接官のメモ」は完全に合否を決定するものではありませんが、その場の評価感情や、次の選考に進めるかどうかの心理的サインを映し出すことが多いのは事実です。

この記事では、採用の現場で実際に起きていることをもとに、面接官のメモの取り方から読み取れる合否サインを、面接官視点で正直にお伝えします。IT業界を目指す未経験の方でも実践できる、面接対策の「読み方」を身につけていきましょう。
- 面接官はなぜメモを取るのか?【採用担当の本音】
- メモの取り方別・合否サインの読み方
- 面接官が「絶対にメモする」発言とは?【採用担当が教える】
- 面接中の「目線」と「表情」もセットで読む
- IT業界の面接でよくある「メモシーン」の実例
- 面接後に自分でできる「メモサイン」の振り返り方
- IT業界特有の面接官メモポイント【未経験者向け】
- 【よくある誤解】「メモが多い=合格」は必ずしも正しくない
- 面接中に自分でできること:メモを「取られやすい話し方」の実践
- 「合否サイン」を正しく使うための心構え
- 面接の種類別・メモの取り方の違い
- 面接官が「もう決まった」と思うときの行動パターン
- 「メモを取られた」後の面接官の深掘り質問に備える
- 採用担当が正直に言う「面接で本当に大切なこと」
- 面接対策まとめ:面接官のメモサインと対応策
- IT未経験から面接を突破するための最終アドバイス
面接官はなぜメモを取るのか?【採用担当の本音】
メモの主な目的は「評価の記録」
まず前提として、面接官がメモを取る第一の目的は、後で評価を振り返るためです。
特に複数の候補者を連続して面接するとき、人間の記憶はすぐに混同されます。「あの人、なんて言っていたっけ?」という状態を防ぐために、面接中のメモは非常に重要な役割を担っています。
IT企業の採用選考では、面接終了後にすぐ評価シートを記入するケースが多く、その際にメモが参照されます。評価シートには「技術理解度」「論理的思考力」「コミュニケーション力」「志望動機の強さ」などの項目が並んでおり、メモの内容はそのまま評価根拠になるのです。
メモが多い面接官ほど「評価をちゃんとしたい」タイプ
経験上、メモをよく取る面接官ほど、評価に真摯な傾向があります。「なんとなく感じた印象で決める」のではなく、「発言内容や論理構成に基づいて評価したい」という意識の表れでもあります。
逆に、メモをあまり取らない面接官は「もう印象が固まった(良くも悪くも)」か「この候補者に興味がない」かのどちらかであることが多いです。

ただし、これも一概には言えません。たとえば、ベテランの面接官はメモが少なくても頭の中でしっかり整理できている場合があります。また、面接スタイルによってはあえてメモを後回しにして「対話」を優先する人もいます。
メモの取り方別・合否サインの読み方

ここからが本題です。現役採用担当として感じている「メモの取り方と心理状態」の関係を具体的にお伝えします。
① たくさんメモを取っている → 基本的にポジティブサイン
あなたが話している最中に、面接官がカリカリとメモを取り続けているとき、それは「この発言を記録しておきたい」という意欲の表れである場合がほとんどです。
特に次のような場面でメモが増える傾向があります。
- 具体的なエピソードを話したとき(ガクチカ、自己PRなど)
- 数字や成果を出したとき(「売上120%達成」「部員40人をまとめた」など)
- 論理的に答えられたとき(結論→理由→具体例の構成)
- IT業界や企業への理解が深いと感じたとき
「この人の発言は評価シートに書けるレベルの質がある」と判断したとき、面接官は自然とメモを増やします。
ただし注意点があります。メモが多いからといって、合格が確定するわけではありません。「すごく良いことを言っていたが、志望動機が弱かった」というケースでは、良い発言だけメモして最終的に不合格になることもあります。
② ほとんどメモを取らない → 二通りの意味がある
メモが少ない状態には、大きく分けて2つのパターンがあります。
パターンA:評価がすでに固まっている(良い方向)
「この人は合格で間違いない」と早い段階で確信が持てた場合、面接官は「記録」よりも「対話」にシフトします。メモが少なくなり、代わりに会話が弾む・面接官の表情が柔らかくなるといった変化が見られることがあります。
パターンB:興味を失っている(悪い方向)
一方で、「この人は次の選考に進めない」と判断した場合も、メモが少なくなることがあります。評価シートに書くべき内容がないため、記録する必要がないのです。この場合、面接官の目線が泳ぐ、質問が形式的になる、といった他のサインが重なることが多いです。
どちらか見分けるポイント:会話の温度感
メモが少なくても「面接の会話が自然に盛り上がっている」「深掘り質問が来る」なら良いパターンの可能性が高いです。一方、「質問が表面的で終わる」「面接官が時計を気にしている」なら悪いパターンを疑った方が良いでしょう。
③ 特定の発言の直後だけメモする → そこが評価ポイント
あなたが何かを言った直後に「ピタッ」とメモを始めた経験はありませんか?これは非常にわかりやすいサインで、その発言が面接官の評価基準にヒットしたことを意味します。

採用担当として正直に言うと、「これは書いておかなきゃ」と思う発言は自然に手が動きます。逆に、「なるほど、でも薄いな」という発言ではペンは動きません。
面接中に面接官のペンが動いた瞬間は、自分の「強み」が相手に届いた瞬間です。面接後の振り返りで「どの発言のときにメモされたか」を思い出すことで、次の面接での改善に活かせます。
④ メモを見返す回数が多い → 比較・検討中のサイン
面接の後半や、追加質問をするときに自分のメモを見返している面接官を見たことがある人もいるでしょう。
これは「この候補者について深掘りしたい」という意欲の表れであることが多いです。メモを見ながら「先ほど○○とおっしゃっていましたが、具体的には?」という深掘りが来るパターンです。
面接官がメモを確認しながら質問してくる場合、あなたの発言が「評価の俎上に乗っている」サインです。こういった質問には、焦らず追加のエピソードや具体性を補足することが重要です。
⑤ メモをほとんど取らずに頷くだけ → 注意が必要
「うんうん、なるほど」という頷きが続いているのにメモをしない、という状況は要注意です。
「話は聞いているが、評価すべき内容が来ていない」という状態であることが多いです。
特にIT業界の面接では、「自己PRを教えてください」「志望動機は何ですか?」という質問に対して、表面的な答えしか返ってこないと、面接官は「もう少し具体的な話が来るのを待っている」状態になります。この状態が続くと、メモを取る機会がなくなっていきます。
面接官が「絶対にメモする」発言とは?【採用担当が教える】

メモを取るかどうかは、発言の「質」と「具体性」に比例します。採用担当として、思わずメモを取りたくなる発言の特徴をお伝えします。
① 数字が入った具体的なエピソード
「チームを引っ張りました」よりも「20人のチームで週1回のMTGを企画し、3ヶ月でプロジェクト完了率を60%から90%に改善しました」という発言は、圧倒的にメモを取りやすいです。
IT業界の面接では、特にこの「数字の具体性」が評価されます。エンジニアやPM職を目指す場合はなおさら、定量的な表現を意識しましょう。
② 結論から話す構成(PREP法・STARメソッド)
「結論→理由→具体例→まとめ」という構成で話すと、面接官はメモを取りやすくなります。なぜなら、記録すべきポイントが明確だからです。
逆に、話が散漫で「あれもあって、こうで……」という流れだと、「何を書けばいい?」という状態になりメモが止まります。構成力は、面接官のメモのしやすさにも直結しているのです。
③ 「なぜIT業界か」の本質に触れた発言
未経験でIT業界を目指す場合、「なぜIT?」は必ず問われます。「ITは将来性があるから」という答えは、面接官のペンを動かしません。なぜなら、全員が言うからです。
一方、「大学でのアルバイト中に、業務の非効率さをExcelで改善したことがきっかけで、テクノロジーで課題を解決する仕事に興味を持ちました」という発言は、面接官の手を動かします。
「自分の体験から来る動機」は、何よりもメモしたくなる発言です。
④ 企業・事業への具体的な理解を示す発言
「御社の○○事業について、△△という点が業界内で差別化されていると感じ、自分の△△という強みを活かせると考えました」
このような発言は、企業研究の深さと自己分析の掛け算が見える発言です。面接官として、「この人はしっかり調べてきた」という印象とともに、自然とメモが増えます。
面接中の「目線」と「表情」もセットで読む
メモだけでなく、面接官の「目線」や「表情」もあわせて観察することで、合否サインの精度が上がります。
目線でわかること
| 面接官の目線 | 考えられる心理状態 |
|---|---|
| あなたをしっかり見ている | 興味を持っている・話に集中している |
| 手元のメモばかり見ている | 評価シートを埋めようとしている(良いサイン) |
| 目線が泳いでいる・視線が合わない | 興味を失っている可能性 |
| 横を向く・時計を見る | 面接を早く終わらせたいサイン |
表情でわかること
頷きの深さ・頻度は評価と相関します。浅い頷きが続く場合は「話は聞いているが刺さっていない」、深い頷きや「なるほど!」という反応がある場合は「この発言は評価した」サインです。
また、面接官が身を乗り出す姿勢は、関心が高まっているときに無意識に出るボディランゲージです。「もっと聞きたい」という状態のときに見られます。
IT業界の面接でよくある「メモシーン」の実例
実例①:ガクチカでメモが増えるパターン
就活生の発言: 「学園祭の実行委員として、SNSを使った広報活動を担当しました。Instagramのフォロワーを3ヶ月で500人から1,500人に増やし、来場者数が前年比120%になりました」
面接官の反応: 「500→1500」「来場者120%」という数字を聞いた瞬間にメモが増えます。さらに「具体的にどんな施策を?」という深掘りが来る可能性が高いです。
就活生の発言: 「学園祭の運営に関わり、いろいろと頑張りました」
面接官の反応: メモはほとんど取らず、「具体的にはどんなことをしましたか?」という確認質問が来ます。この時点ですでに評価は下がりがちです。
実例②:志望動機でメモが増えるパターン
就活生の発言: 「御社のSIer事業で、地方の中小企業のDXを支援しているという点に共感しました。私の祖父が経営する製造業が、デジタル化できずに廃業した経験から、テクノロジーで地方企業を支えたいという強い想いがあります」
面接官の反応: 「地方DX」「祖父の経験」という具体的な動機と企業理解のリンクが見えた瞬間、メモが走ります。「あなたにとって地方DXとは?」という深掘りも想定されます。
就活生の発言: 「ITは将来性があると感じており、御社の事業に魅力を感じました」
面接官の反応: メモはほぼゼロ。「もう少し具体的に教えていただけますか?」という確認が来ます。
面接後に自分でできる「メモサイン」の振り返り方

面接が終わったあと、できるだけ早く次のことをメモしましょう。
振り返りチェックリスト
- [ ] 面接官がどのタイミングでメモを増やしたか
- [ ] 深掘り質問が来た発言は何か
- [ ] 面接官の頷きが深かった瞬間はどこか
- [ ] メモが全くなかった質問・回答はどれか
- [ ] 面接官が目線を外したタイミングはあったか
「メモされた発言=自分の強みが刺さった発言」です。次の面接では、この発言をより磨いて使いましょう。
反対に、「メモされなかった発言=改善が必要な部分」として捉え、具体性や構成を見直す材料にしてください。
IT業界特有の面接官メモポイント【未経験者向け】
IT業界の面接には、他業界とは少し異なる評価基準があります。

未経験から応募する場合、特に次のポイントでメモが取られやすくなります。
① IT・テクノロジーへの自発的な学習姿勢
「未経験だが、自分でプログラミングを勉強している」という発言は、IT系面接官のペンを動かします。
具体的には:
- 「Progateでhtmlとcssを学んでいます」
- 「Udemyでpythonの基礎講座を受講しました」
- 「自分でLPを作ってみました(ポートフォリオあり)」
このような発言は、「未経験でも自走できる人材かもしれない」という期待感をもたらします。IT業界では「学び続ける姿勢」が最重要スキルの一つとされているため、この部分は必ずメモされると思ってください。
② 論理的思考力を示す発言
SIer・SES・自社開発系いずれの企業も、論理的に考えて問題を解決できる人材を求めています。
「なぜそう考えたか」「どう優先順位をつけたか」「失敗からどう学んだか」という問いに対して、筋道を立てて答えられる発言は、IT企業の面接官のメモを動かす大きな要因です。
③ チームワーク・コミュニケーション力の具体例
特にSIer・SES企業では、チームで働く力が重視されます。「一人で頑張った」よりも「チームの中でどう動いたか」の発言にメモが集中しやすいです。
「チームのムードメーカーとして、毎朝のMTGで雑談タイムを設け、発言しやすい雰囲気を作りました」のような具体性が鍵です。
【よくある誤解】「メモが多い=合格」は必ずしも正しくない

ここまで読んで「とにかくメモをたくさん取ってもらえればいい!」と思った方に、大事なことをお伝えします。
メモが多くても落ちることはあります。
理由は主に3つです。
理由①:良い発言はあったが「会社との相性」が合わなかった
面接官が「この発言は良かった」とメモを取っていても、最終的に「うちの会社の方向性とは違う」と判断されることがあります。特に、企業文化・社風とのフィット感は、発言の質以上に重視される企業も多いです。
理由②:発言の良し悪しより「他の候補者との比較」で決まる
採用枠が限られているため、「あなたは良かったけれど、もっと良い人がいた」というケースは珍しくありません。メモが多くても、相対評価で落ちることはあります。
理由③:ESや適性検査との総合評価
面接の印象が良くても、ESや適性検査の結果が合否に影響することがあります。面接メモだけで合格が確定するわけではなく、書類選考との整合性もチェックされます。
面接中に自分でできること:メモを「取られやすい話し方」の実践

メモのサインを読むだけでなく、面接官がメモしやすい話し方を意識することが大切です。
テクニック① 「一文一メッセージ」で話す
長い文章をダラダラ話すと、「どこをメモすればいい?」という状態になります。一つの発言に一つの主張を意識しましょう。
NG例: 「いろんな経験があって、部活もやって、アルバイトもして、その中で学んだことをまとめると……」
OK例: 「アルバイトリーダーとして10人のシフト管理を担当し、欠員率を30%から5%に改善しました」
テクニック② 数字・固有名詞を意識的に入れる
「たくさん」「かなり」「すごく」という曖昧な表現より、具体的な数字・名称を使うとメモを取りやすくなります。
- 「たくさんの人と話した」→「月に20人以上のお客様と対話した」
- 「かなり改善した」→「満足度スコアが3.2から4.1に上昇した」
テクニック③ 「結論→根拠→事例」の順で話す
PREP法(Point→Reason→Example→Point)を意識することで、面接官は「今、どこをメモすべきか」が明確になります。
結論:「私の強みは課題発見力です」
理由:「問題の本質を特定してから動く習慣があるためです」
事例:「ゼミの論文執筆では、先にリサーチ設計を整え、
手戻りを最小化した結果、チームで最速の提出ができました」
まとめ:「この力を貴社のシステム開発現場でも活かしたいです」
テクニック④ 面接官の「メモが止まったとき」に気づく
これは上級テクニックですが、面接中に面接官のペンの動きを(あからさまに見ないように)意識的に把握しておくと、「あ、今の発言は刺さらなかったかも」と気づけます。
その場で「補足させていただいてもよいですか?」と追加説明を求めることで、発言を立て直すことが可能です。
「合否サイン」を正しく使うための心構え
ここまで、面接官のメモから読み取れるサインを解説してきましたが、一つ大切なことをお伝えします。
面接中に「サインを読もう」とし過ぎると、本来の答えに集中できなくなります。

面接官のメモや表情を気にしすぎて、「あ、メモされてない。やばい」と焦り、次の答えがぼやけてしまう——これは本末転倒です。
サインは「面接後の振り返り」に使うものと割り切るのが賢いアプローチです。面接中は目の前の質問に全力で向き合い、面接後に「どの発言がメモされたか」を振り返ることで、次回への改善につなげましょう。
面接の種類別・メモの取り方の違い
面接の形式によって、メモの取り方の意味が変わることがあります。
一次面接(現場社員・人事担当)
一次面接では、人事担当者や現場の若手・中堅社員が面接官を務めることが多いです。このフェーズでは、評価シートに基づいた「基準クリア確認」がメインになるため、メモは比較的チェックリスト式になります。
チェックリスト式のメモとは、「コミュ力→○」「自己PR→△」「志望動機→具体性あり」のような形で、評価項目ごとに簡潔に記録するスタイルです。
このフェーズでたくさんのメモを取られているなら、「次の面接に進める理由を積み上げている」状態です。
二次面接・最終面接(管理職・役員)
二次・最終面接では、管理職や役員クラスが面接官になるケースが多く、メモのスタイルが変わることがあります。
ベテランになるほど「頭の中で整理している」タイプが増えるため、メモが少なくても深い評価をしている場合が多いです。最終面接でメモが少ないからといって不安になりすぎる必要はありません。
むしろ、最終面接では「メモ」より「対話の質」を見た方が合否サインを読みやすいです。面接官との会話がキャッチボールになっているか、どこか壁を感じるか——そういった空気感の方が参考になります。
グループ面接・集団面接
グループ面接では、複数の候補者を同時に評価するため、面接官はより積極的にメモを取る傾向があります。「あの子が言ったこと」「この子が言ったこと」を区別するために記録が必要だからです。
グループ面接でメモが少ない場合は、「この候補者は記録するほどの発言がなかった」とみなされているリスクがあります。グループ面接こそ、具体性と構成を意識した発言が重要です。
オンライン面接(Zoom・Teams等)
コロナ禍以降、IT企業ではオンライン面接が定着しました。オンライン面接では、面接官がカメラ外でメモを取るため、メモの動きが見えにくいという特徴があります。
その代わりに、「面接官がカメラに向かって頷いているか」「リアクションが豊かか」を観察するとサインを読みやすくなります。また、オンラインでは「タイピング音」がメモのサインになることもあります(記録をPCで取る面接官もいるため)。
面接官が「もう決まった」と思うときの行動パターン

採用担当として正直に言うと、面接中にある程度合否が決まってしまうことはあります。
これはポジティブな意味でも、ネガティブな意味でも起こります。
「合格」の感触が出たときの面接官の行動
- メモよりも対話に集中し始める
- 「入社後のイメージ」に関する質問をしてくる(「うちに来たらどんな仕事をしたい?」)
- 面接時間が延びる(予定より長く話してくれる)
- 「他に聞きたいことはありますか?(逆質問の時間を多く取る)」
- 面接官の口調がフランクになる、笑顔が増える
これらの変化が面接の後半に現れた場合、「評価が良い方向に固まってきた」と捉えていいでしょう。
「不合格」の感触が出たときの面接官の行動
- 質問が形式的になる(「最後に何かありますか?」だけで終わる)
- 面接時間が予定より短く終わる
- 面接官の相槌が機械的になる(「なるほど」「そうですか」の繰り返し)
- 次のステップの説明が曖昧(「結果は追って連絡します」のみ)
- 面接官が姿勢を崩す・体を引く
ただし、これらはあくまで傾向です。「短時間で決めるのが好きな面接官」もいれば、「感情を表に出さないプロの面接官」もいます。サインの読み過ぎは禁物ですが、複数のサインが重なるときは注意が必要です。
「メモを取られた」後の面接官の深掘り質問に備える

面接官がメモを取った後、ほぼ確実に「深掘り質問」が来ます。この深掘りこそが合否を左右する最重要フェーズです。
深掘り質問のパターン
1. 事実確認型 「○○とおっしゃっていましたが、具体的にはどんな状況でしたか?」
→ あなたの発言が本当に体験に基づくものか確認しています。盛りすぎた発言・準備してきたトークが崩れやすい部分です。
2. 思考プロセス確認型 「そのとき、なぜその判断をしたのですか?」
→ 論理的思考力と主体性を確認しています。「なんとなく」「先生に言われたから」という答えは評価を下げます。
3. 結果・影響確認型 「その取り組みの結果、どんな変化がありましたか?」
→ 成果を定量・定性的に語れるかを確認しています。「なんとなく良くなった」より「具体的な数字や変化」を答えましょう。
4. 失敗・困難確認型 「うまくいかなかった場面はありましたか?そのとき、どう対処しましたか?」
→ レジリエンスと学習能力を確認しています。失敗を正直に話した上で「そこから何を学んだか」を語れる人は高評価を受けやすいです。
深掘りへの対応策:「エピソードの解像度を上げておく」
深掘りに答えられないのは、エピソードの「記憶の解像度」が低いからです。面接で話すエピソードは、あらかじめ次の要素を整理しておきましょう。
① 状況(When・Where・Who):いつ、どこで、誰と
② 問題・課題(What):何が問題だったか
③ 自分の役割(Role):チームの何人中、どんな役割で
④ 行動(Action):具体的に何をしたか、なぜそうしたか
⑤ 結果(Result):数字や変化で示せるか
⑥ 学び(Learning):そこから何を得たか

この6要素を事前に整理しておけば、どんな深掘りにも対応できます。
採用担当が正直に言う「面接で本当に大切なこと」
メモのサインや深掘りへの対策を解説してきましたが、最後に採用担当として最も大切だと思うことをお伝えします。
「読まれること」より「伝えること」を優先する
メモのサインを読もうとするあまり、「面接官にどう見られているか」ばかり気にしてしまう就活生がいます。しかし、面接官が本当に評価したいのは「あなた自身の言葉」です。
台本通りに話す就活生と、自分の経験を自分の言葉で語る就活生では、後者の方がはるかに印象に残ります。たとえ緊張して言葉に詰まっても、「自分の言葉で話そうとしている」姿勢は面接官に伝わります。
「完璧な面接」より「正直な面接」の方が強い
IT業界の採用担当として、「完璧すぎる答え」は逆に不信感を生むことがあります。特に未経験で応募している場合、「こんなにできるなら、なぜ今まで?」という疑問が生まれることもあります。
自分の弱みや失敗を正直に話した上で、「だからこそ貴社で成長したい」という文脈で語れる就活生は、採用担当として非常に好印象です。
「メモされなかった発言」は次への贈り物
面接後に「あの発言はメモされなかった」と気づいたとき、それは次の面接で改善するための貴重なヒントです。
落ち込むより、「なぜ刺さらなかったか」を冷静に分析し、具体性・構成・エピソードを磨いて次に備える。これが採用担当から見ても「伸びる就活生」の共通パターンです。
面接対策まとめ:面接官のメモサインと対応策

最後に、この記事の内容を実践的にまとめます。
メモサイン早見表
| サイン | 意味 | 対応策 |
|---|---|---|
| メモが多い | 発言が評価されている | そのトピックの深掘りに備える |
| 特定の発言直後にメモ | その発言がヒット | 次の面接でも使い、さらに磨く |
| メモが少ない(会話が弾む) | 合格の可能性が高い | 対話を楽しみ、逆質問を充実させる |
| メモが少ない(質問が形式的) | 評価が芳しくない可能性 | 次の発言で具体性・数字を盛り込む |
| メモを見返しながら質問 | 深掘り・比較検討中 | 追加のエピソードを補足する |
面接でメモを「取られやすい発言」チェックリスト
- [ ] 数字・固有名詞が入っている
- [ ] 結論から話している(PREP法)
- [ ] 自分の体験に基づいている
- [ ] 企業・業界理解と自己分析がリンクしている
- [ ] チームの中での自分の役割が明確
- [ ] 学習姿勢・成長意欲が見える
- [ ] 失敗と学びがセットで語られている
面接後の振り返り習慣
- 面接直後に5分でメモを取る(どの発言でメモされたか、深掘りが来たか)
- 「メモされた発言」を次面接の核にする
- 「メモされなかった発言」を具体化・再構成する
- 同じエピソードを使い回さず、企業ごとにカスタマイズする
IT未経験から面接を突破するための最終アドバイス
IT業界への就職を目指す未経験の方にとって、面接は「経験」という武器がない分、「伝え方」と「準備の深さ」で差をつけるしかありません。
面接官のメモのサインを活用することで、自分の発言が相手に届いているかどうかをリアルタイムで把握し、面接後の改善に活かすことができます。
しかし、最終的に採用担当として伝えたいのは、「面接官のサインを読む技術」よりも「自分のことを正直に・具体的に・熱量を持って話す力」の方が、圧倒的に合否に影響するということです。
メモのサインは「補助的な情報」として活用しつつ、まず自分のエピソードを磨き、言語化する練習を重ねてください。
IT業界は、未経験でも「成長意欲・論理思考・コミュニケーション力」があれば十分に活躍できる業界です。あなたの誠実な言葉は、必ず面接官のメモを動かします。

一緒に頑張りましょう!



